KAWASAKI Z1/Z2を形作る部位について【エンブレム】
第五回はカテゴリ【エンブレム】について。
オートバイにとってのエンブレムとはなにか?
メーカー、車種、排気量を表すための装飾品である。
しかし、時にそのオートバイが「ここにいるぞ」と存在を示すための証であると同時に、そのオーナーの所有感を満たすための紋章でもある。
Z1/Z2のタンクに取り付けられる大文字の「KAWASAKIエンブレム」は、1971年のW1SAから1978年のZ1000A2/Z1Rまで採用されていた。
翌1979年のZ1000MK2からは小文字の「Kawasakiエンブレム」に変更され、カワサキの現行車も小文字エンブレムが採用され、昨今のカワサキを象徴するエンブレムである。
しかし、大文字エンブレムは未だに現行車両でもオプションパーツとして使用されているほどの名エンブレムであり、カワサキ車の「旧車感」「ノスタルジック」を語る上では欠かせない存在である。
タンクエンブレム
Z1/Z2ではタンクエンブレムはビスを使用して装着する。
初期型(1973年)と中期・後期型(1974-1975年)では、このビスの取り付けピッチが異なる。
型式 | 取り付けピッチ |
---|---|
Z1/Z2(1973年) | 122mm |
Z1A/Z2A(1974年) | 140mm |
Z1B/Z2B(1975年) |
※PMCでは122mmピッチのみのラインナップとなる
カスタム車輛用に両面テープの貼り付けタイプもラインナップ。
サイドカバーエンブレム
Z1/Z2のサイドカバーには排気量とともに、当時カワサキが初めて採用したDOHCエンジンに対する覚悟と強い意志が「DOUBLE OVERHEAD CAMSHAFT」の文字となって、誇り高く輝く。
純正同様のスピードナットタイプと、貼り付けタイプをラインナップ。
初期型900エンブレム (スピードナット付き)
初期型900エンブレム (両面テープ仕様)
750エンブレム (スピードナット付き)
750エンブレム (両面テープ仕様)
1975年のZ1Bではサイドカバーのエンブレムが変更される。
たかがエンブレム、されどエンブレム。
Z1の開発における、当時のカワサキの苦労と努力が詰まったこのエンブレムに改めて敬意を表したい。
次回はカテゴリ【外装関連】テールまわりにあたる部位についてお話します。
乞うご期待!