KAWASAKI Z1/Z2を形作る部位について【ホイール】
第八回はカテゴリ【足回り】にあたる部位のホイールについて。
現在新車販売されているオンロードモデルのオートバイホイールといえば、「アルミニウムキャストホイール」が大半を占めるのではないだろうか。
サイズは17インチにリムはフロント3.5にリア5.5J~6J、ラジアルタイヤが標準装備といったところがスタンダードである。
一方発売から半世紀を迎えようとしているZ1/Z2はどうだろうか。
スチール製ワイヤースポークにフロント1.85-19インチ、リア2.15-18インチのクロームメッキが施されたスチール製リム、チューブタイヤ。
走りの性能を考えると、バネ下重量はオートバイの運動性能に大きく影響するため、スチール製ワイヤースポークホイールよりもアルミキャストホイールの方に軍配が上がる。
ではスポークホイールは優位性とは?
スタンダードZを語る上では欠かせない、スポークホイールの魅力に迫っていこう。
何本ものワイヤーがハブからリムへと放射状に組み込まれたスポークホイールは、なんといっても美しく懐古的な印象。
現行のオートバイでもクラシック系に属する車両や、オフロード・アドベンチャー系に採用されるスポークホイール。
現行車のスポークホイールの場合はほとんどがアルミリムで軽量化を図っている。
Z1/Z2のスポークはスチール製のメッキが施され、走行中にはそれぞれのスポークが絶妙にたわむことによって、ある種サスペンションの役割も担うことになる。
スポークのテンションのみでリムを支えるため、スポーク同士のバランスが重要になる。
緩んでいたり、曲がっていればホイールのバランスが取れず、走行性能が損なわれてしまう。
50年近くこの細いスポークが当時の強度を保っているとは考えにくいため、レストア時には新しいスポークに組み替えたい。
Z1/Z2ユニクロメッキスポーク
フロントセット
リアセット
フロント19インチ、リア18インチ。
クラシックバイクに欠かせない要素の一つとしてホイールサイズが挙げられる。
現行車でも一部クラシック系でも採用されているが、主には1980年代前半頃まで採用されていたフロントホイール19インチ、リアホイール18インチ。
19インチの醍醐味といえばゆとりのあるステアリングから生まれる快適性と直進安定性だ。
リム幅はフロント1.85、リア2.15。
現行車では見かけないほど細いタイヤはクラシックバイク特有。
この細いタイヤがまたZを語る上では必須であり、粋である。
クロームメッキリム
フロント用1.85-19
リア用2.15-18
前回のフェンダー編と被ってしまうがリム、スポークはいずれもスチール製のメッキとなるので、光輝くメッキパーツはその美しさの反面、手を抜くとすぐに錆が出てしまい、無惨な姿になってしまうため、定期的に清掃を行いたい。
ホイールハブ周辺
バイクは動く際に必ずホイールが回転する。
ホイールハブの消耗品も定期的に交換しておきたい。
ハブシールが劣化するとベアリングに水や異物が侵入し、ベアリング自体の寿命が極端に短くなりガタつきも発生しやすく非常に危険。
前後1台分セットでのデリバリー。
完全シールドタイプのために純正のオープンベアリングと違ってグリスアップの必要もない メインテナンスフリー。さらに耐久性も格段に向上。
前輪用2個と後輪用3個の 合計5個1台分セット。
ステンレス鋼を贅沢に削り出し、高強度と優れた防錆性を実現。
取り付けに必要な各カラー、アクスルナット、割ピンまですべて付属した車種専用。
スチール材にユニクロメッキ処理を施しSTD同様のルックスに仕上げたユニクロメッキ仕様。
防錆、耐久性に優れたステンレス製ディスタンスカラーは、平行面精度の向上のためNC旋盤加工による一体成形型。
その結果ベアリング性能を十分に発揮し操縦安定性と共に耐久性も飛躍的に向上させることが出来る。
車輛の中でも最も大きい部品といっても過言ではないホイール。
組み込みの際は、ハブシール、ベアリング、アクスルシャフトに必ずグリスアップを行う。
しっかりとメンテナンスがされている足回りは走りも気持ち良いものだ。
ルックスも性能も万全の状態でZを楽しみたい。
次回はカテゴリ【ブレーキ】についてお話します。乞うご期待!