COLUMN コラム

【旧Z系車輛専用 Billet インシュレーターバンド】の開発

Z SeriesZ1000J-R

2024年10月、PMCより発売予定の「Billet インシュレーターバンド」。

特にレーシングキャブレターに換装されるZ系オーナー様にお勧めしたい逸品についてご紹介します!

 

従来型のインシュレーターバンドにおける問題点

プレスされた鉄板の輪っかで成形された従来品のインシュレーターバンドは、半世紀以上前の1970年代おける技術とコストを考えれば限界以上の性能と造形で完成されていたと言えるでしょう。

インシュレーターの固定に使用される従来型のバンドはこのような形状をしています。(参考:PMC品番14-9411)

キャブレターをラバー製のインシュレーターにしっかりと固定させる事が目的であり、締め付ける際にはインシュレーターの真円を保持し楕円形状に変形さないことが重要ポイントになります。

なぜならば、万一インシュレーターが変形してしまうと、キャブレターとの間に隙間が出来そこから2次エアーを吸い込んでしまいエンジン不調につながる原因となるからです。

そのために真円を模したリング形状を採用しているのですが、締付の段階で3つの問題を抱えています。

1. ゴム製のインシュレーターを僅か0.5mm厚の鉄板製のバンドで締め込むため締め付けトルクが均一に働かない

2. 締めつけに限界がないので、締め過ぎによってインシュレーターが楕円になってしまう

3. 締め付けが軟弱な+ビスのためネジ頭をなめて潰してしまう。

図にするとこのようなイメージです。

 

 

純正キャブレター+純正バンドでは何ら違和感がありませんがCRやFCR、TMRといったレーシングキャブレターに換装した場合、バンドの繋ぎ目のビスが悪目立ちしてしまうのもカスタム課題点の一つと言えるでしょう。

これらの課題点を念頭にオーナー様に快適でスタイリッシュな車輛を完成させていただくために開発されたのが「Billet インシュレーターバンド」です。

それでは、本製品の特長を見ていきましょう。

 

真円を維持するための形状と仕組み

先に記述した通り、エンジン性能を担保し不調を避けるにはラバー製のインシュレーターを限りなく真円に近い状態で固定・維持する事がキーポイントになります。

「Billet インシュレーターバンド」は嵌合部の隙間が2mm程度を担保された状態で真円に近い形状を維持できるよう設計されています。また、万一底突きまで締め切ったとしても物理的にストップがかかるので、インシュレーターが楕円形に変形すると言う一番の問題が生じるリスクは最小限に抑える工夫がなされています。

*注)本製品には変形したインシュレーターを真円に戻す機能はありません。最良の結果を得るため、同時にインシュレーター(PMC品番14-9390)の購入・入替をお勧めいたします。

 

バンドの概念を越えた造形美をデザインとして成立させる

従来型インシュレーターバンドの繋ぎ目は「ネジで締め付けています」感が強く、デザイン的な要素は皆無で悪目立ちしてしまうのは前述の通りです。

「Billet インシュレーターバンド」ではその繋ぎ目の勘合部でさえもデザインとして成立させることを目指しました。これによりアルミ合金でできたメカニカルキャブレターのデザイン性が向上するだけではなく、「バンドのどの部分をメインに露出させるのか」という演出もお楽しみいただけます。

*分かり易い位置でFCRと純正のキャブレターに装着しました。

 

適合は’72~’80 Z系(ノーマルインシュレーター搭載機)

今回リリースされる適合商品は’72~’80のZ系STDサイズ用インシュレーター用です。※1000J系及びCR、FCR大型ボディー用インシュレーターには適合しておりません。乞うご期待を。

古き良き車輛を更に美しく、快適に変貌させる「Billet インシュレーターバンド」は2024年10月31日発売予定。ご予約は下記リンクより承っております!

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